Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2010年 1/20号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ
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「マサチューセッツ工科大学などは、COP15の提案によって100年までに気温上昇が3.9度まで進む可能性が高いとしている。
ドイツのポツダム気象研究所の調査では、COP15の提案が財政的に実現できたとしても、今世紀末までに3.2度の気温上昇が予想されるという。」
「地球の平均気温が2〜4度上昇すれば、アマゾンの熱帯雨林が乾燥して山火事が発生し、さらに大量の二酸化炭素が待機中に放出される可能性がある。グリーンランドの氷床は解け、7㍍の海面上昇を招く恐れがある。」
イラクで失業率が上がるとテロが少なくなる理由「理由として考えられるのは、職を失う人が増えるほど、イラクやアメリカの軍隊に協力することで得られる経済的報酬の魅力が高まるということ。」
「グーグルはかつてのマイクロソフトのようになった。他者と組んでその手法を学び、やがてそのビジネスを奪い始める。もちろん笑顔を絶やさず「私たちは世界を変えたいただのエンジニア」と猫をかぶる。それでもグーグルを止めることは誰にもできない。」
「弱さを見せたら、おしまいだ」
「「中国は自らを発展途上国のリーダーだと考えているからだ」同様に、アフリカの中国系石油産業で働く労働者の苦情にも耳を傾ける。「人権が侵害されている」「貿易不均衡のために欧米諸国の雇用が失われている」といったイギリスやアメリカからの苦情には耳を貸さないにもかかわらずだ。」
「炭素税が異例なのは、国家の税収を増やすことではなく、人々の行動をけることを目的としている点。そのため徴収された税金は全世帯を対象に、家族構成などに応じて一定額を還付することになっていた。エネルギー消費を減らすほど課税額が減る一方、還付金は変わらないという仕組みだ。」
「近年では中央集権型の組織というより、「アルカイダ」というブランドを共有するフランチャイズ型ネットワークといったほうが実態に近い。そうした各地の独立性の高いグループがインターネットを通じて(特定組織との結び付きの弱い)個人のテロリスト予備軍を刺激し、ごく緩やかな形で指揮しているケースも多い。」
「トーク番組や政界では、テロ対策に関する姿勢を2つの異なるスタイルに単純化させて議論が交わされることが多い。その2つとは、軍人型と法律家型だ。
軍人はけんかが早いが、悲観的な感性を併せ持つ。戦争では巻き添え被害をなくすためにどれほど注意しても、罪の無い人間が傷つく想定外のミスが起きるものだということを彼らは知っている。軍人に言わせれば、戦争には国家の存亡が懸かっており、自国の滅亡を避けるには犠牲者が生じるのもやむを得ない。
一方、法律家は適切な司法手続きと個人の権利を重視する。彼らは「1人の無実の人間に有罪を言い渡すより100人の罪人を野放しにする方がまし」という考えに傾きがちだ。」法律家は公正を重んじ、物事を両面から見ようとする
「1930年代の大恐慌(グレート・デブレッション)の頃に成人した祖父や祖母の世代は、出がらしになっても同じティーバッグを使い続けた。それでいて老後は、気候の温暖な土地に移って引退生活を楽しんでいる。
50年代に育ったアメリカ人にも、はっきりした特徴がある。ベビーブーム世代の彼らは楽観的。常に上昇志向で、限りない成功の可能性を体現してきた。収入を上回る消費をすることもしばしばだが、それは将来もっと収入が増えると信じられたからこそだ。
ある時代背景の下で育った1つの世代が、共通の心理的特徴を持つようになるのは偶然ではない。経済学者の研究によれば、私たちの生き方は、若い時の衝撃的な体験(素晴らしい体験でもいい)に大きく左右され、生涯影響を受け続けるという。」
大恐慌⇔大不況(グレート・リセッション)
「他の多くの研究でも、景気後退期に育った人はリスクの少ない保守的な資産運用を好むだけでなく、実際に儲ける学も少ないことが分かっている。仕事も安定志向で、所得再配分と市場に対する政府の介入を支持する傾向がある。
逆説的だが、それでいて彼らは公的機関に不信感を持ち、ひょっとすると人生そのものにも懐疑的で、成功は努力より運のたまものだというヨーロッパ的な信念を持つ傾向がある。失業経験が悲惨であればあるほど、彼らはより悲観的になり社会とも疎遠になる。
政治的には、時代の雰囲気や時の指導者によって右か左の一方に走りやすい。大恐慌はアメリカのニューディール政策も生んだが、ナチスの第三帝国も生み出した。」
「コンサルタントや投資顧問の間では今、経済に関する「新しい常識(ニュー・ノーマル)」を解説する商売がちょっとしたブームになっている。それは過去25年間続いたハイパー資本主義的な市場文化とは対局の文化」「「風力発電などいくつかの有意義なプロジェクトに、銀行がまったく投資しないわけではない。だが銀行は実業に投資するよりも、複雑な金融商品を開発して金融機関同士で投資し合うバーチャルな世界にのめり込んでいる。」こうして資本主義と労働が切り離され、」
- 作者: ロバートライシュ,雨宮寛,今井章子
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
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「こうした意外性はシリコンバレーならではのもの。ハイテク企業の多くは、自分たちがどんな企業になるのか見当もつかないままスタートする。将来像があったとしても大抵そのとおりにはならない。」
「今の状況を見て、イスラエル人はこう思っている――事態は落ち着いた。テロもなくなり、株価も上がっている。わざわざ和平プロセスを再開して、ややこしい状況に戻す必要がどこにある?」
「選挙はステニスの圧勝で終わったが、バーバーの失言のせいではなく、ステニスが地元で愛されていたからだ。バーバーにとっては、政治について学ぶべきことがたくさんあると気付く良い経験にもなった。」
「80〜90年代に生まれたミレニアル世代が、今後10年間に20代後半から30代前半の年齢に達する。だが将来有望な若者がニューヨークに移ってきても、この年齢になると出て行ってしまう傾向がある。
ニューヨークは過去10年にわたり、アメリカで人口の流出が最も大きかった都市の一つだ。ニューヨークに移り住んだ独身の若者も、家庭を持つ頃には他の地域に移ってしまう。市財政局の05年の分析では、転出者のうち子供を持つ人の割合は転入者の3倍だという。」
「経済的に持続可能な都市になるためには、さして裕福ではない市民が住む地区の開発を促す政策が必要だ。ニューヨークといえば中心部のマンハッタンを思い浮かべる人が多いが、市民の3/4はそれ以外の四つの行政区であるクイーンズ、ブルックリン、スタッテン島、ブロンクスに住んでいる。中間層の主要な住宅地は米リッジ、ホワイトストーン、フラットブッシュ、ハワードビーチ、ミドルビレッジといった地区にある。」
「年を取ったり、事業を始めたり、家庭を持ったりすれば、優先事項は変化する。安定した仕事、安い税金、安全性、学校、住宅が手に入るかどうかなど、若い頃とは異なる平凡な事柄を基準にして、都市に住み続けるかどうか決める人も多い。」
「サイバー犯罪の組織の資金源は迷惑メールや児童ポルノ、オンライン・カジノ、金融機関のパスワードやカード番号を盗むフィッシング詐欺などだと考えられている。資金源として特に問題しされてるのが医薬品のネット販売だ。」
「戦争や災害を生き残るために食料やシェルターを準備する「サバイバリスト」。ベッドフォードはその現代版で、自ら「プレッパー(災害に備える人)」と称している。」
「ヨーロッパには『大人は判ってくれない』や『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』みたいな子供を主人公にした映画がある。『マイライフ』は映画史に残る傑作だ。母親が死んでいくのを悲しむ男の子には心が痛む。あれがヨーロッパ人の子供の描き方なんだ。私たちアメリカ人は臆病だ。ディズニー化されている。子供が苦しむのを見たくない。でも実際に苦しんでいるんだから、それをどうやって表現すればいいのか?アートに昇華させるんだよ。私たちは決して子供を怖がらせようとは思っていない。」
「僕の娘は1歳のときから『オズの魔法使い』が大好きだった。しかも冒頭のセピア色の場面が好きなんだ。普通のカラーになると、興味が薄れる。」
「最高の童話とは、権威の枠の外へ出たとき何が起こるかを、思いがけない状況で味わう自由と恐怖を描くものだ。言い換えれば、優れた童話は子供に大人になる予行演習をさせる。」
「昨今の児童書は「政治的に正しい」主人公が登場するばかり。」
「予想を裏切られる体験は多くの場合「見過ごされがちな規則性を感知する能力を養う」という。」
「大人は子供の興味や好みを過小評価するが、子供感覚はずっと繊細で、真実を正視できる。」世界を席巻する中国ヒット小説 Sold in Translation
- 作者: 姜戎,唐亜明,関野喜久子
- 出版社/メーカー: 講談社
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- 作者: 姜戎,唐亜明,関野喜久子
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- 作者: カーレド・ホッセイニ,佐藤耕士
- 出版社/メーカー: 早川書房
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- 作者: カーレド・ホッセイニ,佐藤耕士
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/12/19
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- 作者: 衛慧,桑島道夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/03
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- 作者: 棉棉,三須祐介
- 出版社/メーカー: 徳間書店
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- 作者: 莫言,井口晃
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- 作者: 余華,飯塚容
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- 作者: 閻連科,谷川毅
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アーサー・ケストナー
「デビュー作を書いた当時に比べて「自信がなくてシャイな」作家になったとも言う。「あの頃は、自分には何でも表現できるエネルギーがあると思っていた。」」
「写真や図版が豊富に載った大型本はかつて、リビングルームのお飾りという意味で「コーヒーテーブル本」と揶揄された。だが出版社は、こうした本が一種の高級ブランド品のような存在であることに気付いたのだ。」
「基本アイディアは、ヨーロッパ的なたしなみのあるおしゃれな暮らしを見せるということ。蔵書もそのひとつの要素なのだ。」
「彼は特別にデザインしたソファやおしゃれな内装、貸本サービス、希少本コーナーを通じて、ここに暮らす人々がこの店を書店というだけでなく家具調度品の店として受け入れてくれることを期待している。」