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日常のあれこれ

カレーライス進化論 - 水野仁輔

カレーライス進化論 (イースト新書Q)

カレーライス進化論 (イースト新書Q)

 

 

2017年5月刊行の新著なだけあって、外食産業を始めとしたカレー業界の最新動向を掴める。特に前半のゴーゴーカレーココイチの海外戦略の違いが面白い。(ゴーゴーカレーアメリカ(人)に受け入れられることに徹底的にこだわる。ココイチ(もといハウス食品)はアジアで日式カレーを当たり前に食べてもらえる文化の生成を目論む。)

あとカレーの歴史というところで「インドのスパイス」と「日本のカレールー」がどう違うのか、なども知れてよかった。「カレー味という謎」「カレーとラーメンの違い」や、ご当地(日本列島および東南アジア、インド、イギリス各国)カレーの特色とその背景も。

 

カレー好きなら是非おすすめの一冊です。いろんなところでニヤリと出来るはず。

別皿で出てくるじゃがいもをいつ食べるか、意見がわかれる。

―欧風カレーの「ボンディ」(東京、神保町)

 

 

個人的に好きなお店

※もっと開拓したい……

キュイボンヌ茅場町)欧風カレー

インデアンカレー(丸の内)大阪のお店、U字カウンターにピクルスという上方文化

Taj Kuti:タージクティ(池尻)インドカレーコスパ

ビストロ喜楽亭三宿)欧風壺焼きカレー

データ分析の力 因果関係に迫る思考法 - 伊藤公一朗

 

データ分析の力 因果関係に迫る思考法 (光文社新書)

データ分析の力 因果関係に迫る思考法 (光文社新書)

 

「因果関係は相関関係と違う」こと、そして「ランダム化比較試験(RCT)」「RDデザイン」「集積分析」「パネル・データ分析」などの手法によって、2つの事象を比較して知見を得たいときにどういう方法論を取るべきなのか、「何を持って因果と呼べるのか」を、文系の人間にも分かる平易な言葉と具体的な例示で解説してくれる本です。かなりおすすめ。

読み終わると実践したくなります。何かいい材料はないかな……。

東京23区教育格差 - 昼間たかし,鈴木士郎

 

東京23区教育格差 (MM新書)

東京23区教育格差 (MM新書)

 

23区の教育史を1区ずつ丁寧に解説してもらえたので、文化史的な側面からいろいろと面白く読ませてもらいました。ただ、記載事項に新鮮味はありません。

ちなみに世田谷区は80年代前後にヤンキーが多くて荒れている公立校が多かったというのは本当の話(自分が中学生の時、教頭先生はそれを誇らしげに話していたくらいだった)です。

 

学力はお金とか住む場所でという身も蓋もない(当たり前すぎる)話をよく本にして売れるなーなんてことは読後に思ったわけだけど、まあ「子どもにはよい環境を与えたい」というのは気にしはじめたらキリがない部分でもあるし、他所に干渉することもなく自分たちなりに楽しく生き抜くセンスを磨くしかないのでは、という結論に陥りました。逆に言うと自分がいかにのびのびと育ったか、ということを痛感しました。

 

(蛇足)友人の結婚式のために片道1時間半の移動時間ができたので、それなら本を読もうと思って買った1冊。これからはできるだけ読書の習慣をつけようと思う。

草津(2017年)

夫とのんびり温泉旅行。二人の時間もあと少し。草津のお湯は熱いので、べいびーがおなかの中でのぼせてないと良いのだけど。

 

草津には、かねてからの夫の希望で行くことに。私自身はもう覚えていないくらい幼い時期に1度だけ行ったことがあるらしい。私の実家はたまに温泉旅行に行っていたけど、比較的明治時代以降にレジャーとして開発された温泉街(熱海、稲取浜名湖、皆生、和倉、蔵王、瀬波など)に連れて行ってもらうことが多かったように思う。もちろん箱根や秋保など伝統的な温泉にも少しは行ったことあるけれど。そのためか、城崎や渋、松山、別府、由布院あたりに足を運ぶようになったのは大学生以降になってからだった。

1000年も脈絡と続く本質的にトラディショナルな温泉街という意味で、草津の町並みや空気(文化、風土)から得られるものは大きかった。お客さんはもちろんそれぞれ色々な目的で来ているのだけど、それでもやっぱり「草津の湯」というものに強烈な求心力があって、湯畑を中心にすり鉢のように温泉街が広がっているのは心理的にも大きな効果があるのかな、なんて思った。旅館の内風呂はもちろん、外湯も「長寿の湯」「白旗の湯」にお邪魔させていただき満喫。「こっちは熱いからあそこが良いわよ」なんて風に湯船のベストスポットを優しく指南してくれた地元のお姉さん方に感謝。

電車の旅もまたのんびりで、上野で食べ物を買い込んだら「特急・草津」で2時間半ほど。「特急・草津」の車両は長らく「ひたち」で使われていたものらしく*1、私は10歳の頃に大洗へ行ったことがあるので実はそのときにも乗ったことがあるのかもしれない、などとノスタルジーに浸る。JR長野原草津口駅を降りたらそこからバスで30分ほど。途中にはメロディロード(正調草津節)も。

 

以下感想

・温泉卵がすごーーーくおいしい。いくらでも食べられる。(120円/個)

・湯畑と西の河原公園の夜景ライトアップは面出薫さんプロデュースとのこと。さすがです。

・ゆもみちゃん、かわいい。

草津熱帯圏、想定を超える素晴らしさにつき必ず行くべし。カピバラの女の子が夫になついていた。かわいい。

・殺生河原を抜けて高度2000mの白根山へ。届かない電波、吹き抜ける風、湿原の中で深呼吸をして自然に溶け込む。

 

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*1:JR東日本651系電車 - Wikipedia

後部標識灯を兼ねたLED表示式のヘッドサインや、間接照明・各座席への読書灯の採用など、外装・内装にも工夫が凝らされ、このあと次々と登場する自由なデザインの車両のさきがけとなった