シニカル作家の「お人好し」賛歌? 文・山下敦
「きっとシェイクスピアの時代から、人はシャイロック的であることを求められていたのだろう。抜け目なく、機を逃さず、相手の隙を突いて優位に立つ。騙されるより騙す側。今も昔も、最後に勝つのはそういう人間なのだ。
- 作者: シェイクスピア,福田恒存
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1967/11/01
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でも、本当なら、できることなら、間抜けと思われても、バカがつくよい人でありたいとどこかで思う。シェイクスピアもきっとそうだったんだ、と勝手に信じる。現実には負けてしまうから、最後にバカが勝つ物語を書いた。」