Bi-Bo-6

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記憶を記録 feat. 宇田川藍

SALUS January 2011 vol.118

大人の迷子たち 第9回 - 岩崎俊一

「人は、
 20歳に
 戻りたいか。」
 人生で、一番つらい年代はいつか。
 そう問われれば、僕は何の迷いもなく、20代だと答えるだろう。
 社会人として、まったく未熟な時である。赤児同然と言ってもいい。叱られ、怒られ、軽視される日々の繰り返しである。生まれたばかりの赤ん坊は、親がすべてを守ってくれるが、20代では、肉親の保護者が出る幕はない。生まれて初めて立つ、ひとりぼっちの戦場である。
 そして、ただでさえ混沌としたこの20代の戦場には、さらに複雑な事情をかかえた人たちがやって来る。成底(ゆう子)さんのような「何かになりたい人」である。
 この人たちの境遇は、さらに困難である。
「なりたい」と言って「どうぞ」と言われる世界ではないからだ。何万、何千という人がその道をめざし、才能と才能がしのぎを削り、しかも名を成すためには、才能ばかりか、運まで必要な世界だからだ。
 戦場は荒っぽい。
 心が傷つき、血を流す日は珍しくない。言葉の銃弾が全身を貫くこともある。
 それでも、成底さんのように思いが実ればいい。その人たちの多くは、さんざんつらい思いをした挙句、どこかで自分の夢に見切りをつけ、重い足を引きずりながら、その世界から引きあげなければならないのだ。
 それが20代である。
 20代とはそういう戦いを委ねられた年代なのだ。
だからこそ、この年代には、美しく健やかな肉体も、上司の罵倒から立ち直るための、若くて強靭な精神も与えられているのだと思う。

 20代がつらい世の中は、ある意味健全なのかもしれない。問題があるとしたら、50代や60代がつらい世の中ではないか、2011年を前に、ふとそんなことを考えるのである。

美しく青きドナウ - ヨハン・シュトラウス

 元旦に世界中にテレビ中継されるウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」では、毎年アンコールで必ずこの曲が演奏される。
 コンサートの演目はヨハン・シュトラウス2世ら、主にシュトラウス一族の作品。優雅なウィンナ・ワルツや軽快なポルカなど、どれも気軽な小品だ。選曲は毎年異なるが、アンコールのおしまいの2曲は、ヨハン・シュトラウス2世のワルツ「美しく青きドナウ」とヨハン・シュトラウス1世の「ラデツキー行進曲」と決まっている。

 これ以上はないというくらい気品のあるメロディ、ワルツのリズムが醸し出すウィーン情緒、ドラマチックな高揚感。この傑作はウィンナ・ワルツという枠にとどまらない強烈な陶酔をもたらす。

ブルーレイレコーダー

初心者に強いパナソニックや編集機能に定評のある東芝など