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日常のあれこれ

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義 - ティナ・シーリグ

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

  • 作者: ティナ・シーリグ,Tina Seelig,高遠裕子
  • 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
  • 発売日: 2010/03/10
  • メディア: ハードカバー
  • 購入: 475人 クリック: 17,353回
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「ルールは破るためにあるのよ」「許可を求めるな。許しをこえ。」
「新鮮な目で周りを見ればチャンスはいくらでも転がっている」
「決定権は自分にある」「出来事はめぐりめぐって自分の元に戻ってくる」


内容はそこまで斬新じゃないながら
実際に成功した事業がたて続けに出てくるのが圧巻かも。
そういった事例を踏まえた上で、上記を理解するというのは正しいと思う。


彼女の(翻訳が上手ということもあるかもしれないが)口調が
とても聡明で、するするページを捲ることができます。読みやすい。


あとイントロの5ドルを元手に…のエピソードは究極的にキャッチーだなと思った。


事実、本当に存在するアイディアを元に読者を導くのがとてもうまくて、本というよりはまさに講義。
起業家精神」「問題の解決」という部分に集中的にスポットを当てているのも効果的で、こういったタイトルにありがちな自己啓発・自分探し系とは全然違うたぐいです。
読後感がすっきりしていた理由、そこが一番かもしれない。
彼女の価値観の押しつけではない。「問題を見つける目を養う」「取り組むべき問題には情熱的に向き合う」という論旨はとても納得いくものだから。


日本人の好きな自己啓発系の本ってなんであんなにうさんくさいのかなあ。
変に不安を煽る論調だから?
さほど違う主張ではないと思うのに、なんでこうも違うのかなって。

「正解が何通りもあるような複雑で大きな課題を、学生に、そして自分自身に投げかけてきました。そして、そのなかで積極的に協力し、過激案ブレイン・ストーミングを行い、短期間でプロトタイプをつくるという醍醐味を味わってきました。」
「「実行バンド」は、何の変哲もないただのゴムバンドですが、前からやろうとしてできなかったことを実行に移すインセンティブになります。」「ニーズを掘り起こすのに必要なことは、世の中のギャップを見つけ、それを埋めることです。」「時間をかけて、常識だと思われていることを洗いざらい挙げていくことです。」「可能性の海を探索しなければならない。」


p.153
「アイディアは、〇〇〇〇○に似ている。
 なぜなら、〇〇〇〇○だからである。
 したがって、〇〇〇〇○である。」
アイディアは赤ん坊に似ている。なぜなら、誰もがかわいいと思うからである。したがって、自分自身のアイディアを吟味するときには客観的でなければならない。
アイディアは靴に似ている。なぜなら、どちらも馴染まなければならないからである。したがって、新しいアイディアを評価するときには時間を取るべきである。
アイディアは鏡に似ている。なぜなら、周りの環境を映すからである。したがって、多様なアイディアを集めようとするなら、環境を変えることを検討すべきである。
アイディアはしゃっくりに似ている。なぜなら、始まるとなかなか終わらないからである。したがって、アイディアの連続性を活用しなければならない。
アイディアは泡に似ている。なぜなら、簡単に弾けるからである。したがって、大切に扱わなければならない。
アイディアは車に似ている。なぜなら、目的地まで連れて行ってくれるからである。したがって、乗り続けなければならない。
アイディアはチョコレートに似ている。なぜなら、みんなが好きだからである。したがって、しょっちゅう補給しなければならない。
アイディアは麻疹に似ている。なぜなら、伝染するからである。したがって、自分自身でアイディアを思いつきたいなら、アイディアをもった人たちの行動を共にすることである。
アイディアはワッフルに似ている。なぜなら、できたてがいちばんだからである。したがって、たえず新しいアイディアを思いつくのが大事である。
アイディアは蜘蛛の巣に似ている。なぜなら、見た目よりも強いからである。したがって、過小評価してはならない。


「交渉」「賢明な人たちが陥りやすい大きな落とし穴があります。「正しい行為」ではなく、「賢明な行為」を正当化するのです」