Bi-Bo-6

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記憶を記録 feat. 宇田川藍

マックス・リヒター「四季」のリコンポーズ(ヴァイオリン庄司紗矢香とポーランド室内管弦楽団)

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016(公演番号:215)
音楽の冒険~21世紀に蘇る「四季」


ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン、私は2年ぶり2回目。前回はレミ・ジュニエのピアノ演奏によるラフマニノフのピアノ協奏曲第3番がお目当てだった。今年は4月の中旬にも差し掛かったところでやっとプログラムを閲覧、マックス・リヒターが編曲したヴィヴァルディ「四季」の演奏があるということでチケットを買うことに。室内楽なのでやはりホールB7(300名程度)がいいなと思ったものの既に完売しており、泣く泣くホールAの2階席を買う。

RECOMPOSED BY MAX RICHTER: VIVALDI FOUR SEASONS

RECOMPOSED BY MAX RICHTER: VIVALDI FOUR SEASONS

Recomposed by Max Richter: Vivaldi, The Four Seasons: Winter 1

Recomposed by Max Richter: Vivaldi, The Four Seasons: Winter 1

  • マックス・リヒター, ダニエル・ホープ, Raphael Alpermann, KONZERTHAUS KAMMERORCHESTER BERLIN & アンドレ・デ・リッダー
  • クラシック
  • ¥250
まず、「四季」のリコンポーズと"いえば"「冬の第一楽章」だと勝手に思っているわけで、こちらについては良い意味でCD版と生演奏が全然違う!CD音源ではかなりロック調というか、荒削りなサウンドになっており生演奏にすればそれはどこまでもヴィヴァルディの協奏曲と言った感じで優雅さ、柔らかさが漂う。「人の手による演奏」らしさが、機械で調整した音とは明らかに違うと感じられる体験となった。

そして、改めてコンサートで聴いて発見したところと言えば、「春の第三楽章後半~夏の第一楽章全般」の流れ。ソロ・ヴァイオリンの緊張感のある音が連続して響く最中、緊迫しているところも突然に終止符が打たれ、楽章が終わる瞬間。この、ふっと音が消えて、ピンと張った緊張だけが取り残されような感覚に、私はこっそりと泣いてしまった。そうして一息ついた後は、より激しさの増した夏が始まるのだ。
また、「冬」については、実生活の中で言えば耐え忍ぶ季節であることには間違いないのだけど、この「四季」という楽曲においては非常にカタルシス的な役割を持つ楽章なのだと思った。春、夏、秋とどこか均衡を保ったフレーズから、冬になりむしろ生の激しさを強調するかのような印象的なフレーズ。

庄司紗矢香さんは、例えるならキレのある白ワインといったところだろうか。この楽曲だからなおさらという部分もあると思うが、瞬発力とでも言うような、音のキレの良さが際立っていた。

ちなみに夫は「秋」がお気に召したとのこと。

公演後はTOKIA地下のインデアンカレーを1年ぶりに。ごちそうさまでした。



(動画は本家 仏ナントでのラ・フォル・ジュルネにて)