心臓
それは小さなポンプにすぎないのだが
未来へと絶え間なく時を刻み始めた
それはワルツでもボレロでもなかったが
一拍ごとに私の喜びへと近づいてくる
会う
始まりは一冊の絵本とぼやけた写真
やがてある日ふたつの大きな目と
そっけないこんにちは
それからのびのびしたペン書きの文字
私は少しずつあなたに会っていった
あなたの手に触れる前に
魂に触れた
拒む
山は/詩歌を/拒まない
雲も/水も/星々も
拒むのは/いつも/ヒト
恐怖で/憎しみで/饒舌で
影と海
私がだれかを傷つけるとき
苦しむのはこの私
あなたが誰かを苦しめるとき
傷つくのはそのあなた
苦しみも傷もついてくる
影のようにどこまでも
私がだれかを喜ばすとき
幸せなのはこの私
あなたがだれかを幸せにするとき
喜ぶのはそのあなた
幸せと喜びは歌っている
海のようにいつまでも
自分をはぐくむ
悪いこころと善いこころ
悪いことと善いことと
ふたつはからみあっている
木に巻きついた蔓のように
自分をはぐくむのは難しい
自分を枯らすのは簡単だ
あなたを導くのは
ほかでもないあなた自身
あなたはあなた自身を超えていく
自分を発見し続けることで
自分を大切に見つめたい
今日も明日(あす)もいつまでも