Bi-Bo-6

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記憶を記録 feat. 宇田川藍

NEWSWEEK '10 6.2

Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2010年 6/2号 [雑誌]

Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2010年 6/2号 [雑誌]

オーストラリアの人口は現在2200万人だが50年までに65%増え、3600万人近くに達すると言われる。この増加率は予想される世界平均のほぼ2倍。「オーストラリア人にはスペースが大事なのだ。」
アピシットはイギリスで教育を受けたテクノクラートで、概ね理性的で有能な人物だとみなされているが、不安定な政治状況のせいで身動きがとれないようだ。/タクシンにどんな欠陥があろうと、01年から06年にかけて彼が大衆の政治参加を実現し、タイ民主主義の最も輝ける瞬間を実現したのは間違いない。大衆は、彼が自分たちの味方だと考えていた。/タクシン政権は民主主義を実現したが国は分裂させた、というのは正しくない。分裂させたからこそ、民主主義的だったのだ。
「歴史上、悲しい時代も幸せな時間もたくさんあった」とイスファハンの女性は語る。「急いでは駄目。大切なのは生きること。」
iPadには何をするにも1つのやり方――アップルのやり方しか存在しない」
「アップルは戦略を説明しないが、きっとこう考えているはずだ。ウェブが誕生して最初の20年は間違いだらけだった。ネットは哲学ではなく、モノを流通させるメカニズム。飛行機が発明されても物理学の法則は変わらず、ネットが登場しても経済学の原則は変わらない。ほかの市場と同じようにネットでも金儲けはできる。人々が望むものをそろえ、カネを払わせればいい。サーカスがテントの中で行われるのには理由がある――。」
アップルは84年にマッキントッシュを発売して大躍進した。マイクロソフトは90年のウィンドウズ3まで対抗できる製品を作れず、本当に追い付いたのはその5年後、ウィンドウズ95を発表したときだった。その頃にはアップルは落ち目になっていた。すべてを支配したい、という経営陣の考え方が原因だ。マイクロソフトの経営陣はもっとオープンで、他の企業にも金儲けの予知を残していた。/ジョブズの考え方は、常にウォズニアックの理想主義とあっぷるの創業の精神と摩擦を起こし続けてきた。ジョブズカウンターカルチャー的なイメージを保とうと努めてきたが、80年代にマッキントッシュを送り出して以来、アップルをまったく別の道へ導いていった。
それでもiPadは、パソコンよりはるかにテレビに近い。「主体的なユーザー」のための製品というより、「受け身の消費者」のための製品だ。

新シルクロード

中国政府は、13年までに国内で800本の高速列車を走らせる計画だ。その後はすぐに、国外にも鉄道網を延ばす。ヨーロッパへは、ロンドンとベルリンを終点とする2路線を建設する予定だ。東南アジアでは、ベトナム、タイ、ビルマ、マレーシア、シンガポールを結ぶ。/「鉄道の開通によって、ビルマやイラン、ロシアの天然資源、とりわけ石油と天然ガスにアクセスしやすくなる。」/19世紀の大英帝国はインドに鉄道を敷くことで、支配を確固たるものにした。それに倣ったのがロシアだった。1889年には、カスピ海の港町クラスノボーツク(現トルクメンバシ)を起点とするカスピ海横断鉄道が開通。さらに、カザフスタンから中央アジアを通り、ロシアの中心に至るトランス・アラル鉄道も完成させた。アジアでの大陸横断鉄道としては、中国の計画はロシアで1916年に開通したシベリア鉄道以来のものになる。/中国が築こうとしている新しい「帝国」は、領土を広げようとするものではない。アメリカやロシア、インドといった潜在的ライバルの影響を受けずに済む輸送網をつくろうというものだ。/パックス・シニカ(中国の覇権による平和)