昨年の記事はこちら。 世界報道写真展2014
東京都写真美術館がリニューアルのため、池袋の東京芸術劇場に会場を移しての開催。今まで地下の展示室だったので、陽光差し込む2階での展覧は新鮮だった。1
公式サイトからの引用を交えて、印象に残った順で記していく。
(via Crime Without Punishment - Spot News, first prize stories)
Jérôme Sessini(ジェローム・セッシーニ)- 世界報道写真展2015(「スポットニュース」の部 組写真1位)
7月17日、ウクライナ東部でマレーシア航空MH17便が撃墜され、乗客乗員298人が死亡した。親露の独立派勢力とウクライナ政府が、相手側の犯行であると非難し合っている。
飛行機=旅行=楽しいもの、と刷り込まれている私にとって、最も生々しく心に刺さる一枚だった。シートベルトを締めたまま地面に落ちた彼らは、本当に市井の人々だったのだ。
(via Behind a Window Blind - Daily Life, third prize stories)
Turi Calafato(トゥーリ・カラファート) - 世界報道写真展2015(「日常生活」の部 組写真3位)
名古屋のファーストフード店。現代では文化圏によっては、独りでの食事は珍しくない。
日本が舞台になるとは!私は以前、一人で食事をとることをなんとも思わず、むしろ自分のペースで好きなものを食べられてラッキーだと考えていたけれど、家庭を持つようになって一変した。食事の席はすばらしいコミュニケーションの場で、かけがえのない時間だと感じるようになった。今の私にとって、一人で食事をとることは「仕方のない」行為である。
当たり前の風景に疑問を呈す。ひっくり返す。感性を揺さぶる一枚。
(via Eritrean Wedding - Daily Life, third prize singles)
Malin Fezehai(マリン・ファゼハイ) - 世界報道写真展2015(「日常生活」の部 単写真3位)
イスラエルのハイファで結婚式を挙げるエリトリア難民の夫婦。イスラエルにはアフリカ難民が約5万人いる。
お揃いの衣装が洒落ている!
(via Beach Casualties - Spot News, second prize singles
Tyler Hicks(タイラー・ヒックス) - 世界報道写真展2015(「スポットニュースの部」 単写真2位)
ガザの浜辺へイスラエル側からミサイル攻撃があり、子供たちが犠牲になった。
逃げながら負傷した子供を運ぶ青年。他者とは何か。
(via Bosa, Bosa, Bosa! - General News, third prize singles)
Gianfranco Tripodo(ジャンフランコ・トリポド) - 世界報道写真展2015(「一般ニュースの部」単写真3位)
北アフリカにあるスペインの飛び地メリリヤで、治安警備隊から隠れる男性。スペイン側への越境を試みる人々が後を絶たない。
「まるで映画のワンシーンのようだ」
(via Cadets - Portraits, third prize stories)
Paolo Verzone(パオロ・ヴェルツォーネ) - 世界報道写真展2015(「ポートレート」の部 組写真3位)
欧州最高峰の軍事アカデミーの学生たち。
軍事アカデミー。その誇り。
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現実を直視するという意味では「暗い気分になる」写真も多いので・・。↩