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日常のあれこれ

NEWSWEEK 09' 12.30/'10 1.6

Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2010年 1/6号 [雑誌]

Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2010年 1/6号 [雑誌]

「お酒の臭いがしたから、本物のサンタさんじゃないって分かった。だって、サンタさんはお酒を飲まないから。――ケイティー・ドッカーティー(9)
 ウィスコンシン州スパータにある自宅の庭でサンタクロースの衣装を着た侵入者と遭遇して。酩酊状態の男は、駆け付けた警察に逮捕された」
「ドルの価値が実際よりずっと高く評価され、輸出産業と輸入品との競争を強いられる国内企業の両方に影響を与えている」とMGIのディレクター、リチャード・ドブスは言う。
 かつては、強いドルのおかげで借り入れコストが下がるために、こうした問題は簡単に相殺できると考えられていた。世界で最も流動性の高い通貨でビジネスをすることの利便性も同様に論じられた。
 しかしMGIは、ドルが過大評価されているせいでアメリカ国内で最大100万人の雇用が失われたと指摘。金融危機後は安全な避難先としてドルへの投資が増え、状況はさらに悪化しているという。
 為替レートは企業の命運を左右する。韓国の家電大手サムスンの収益額が日本のライバル企業9社の合計額の2倍もあるのは、韓国の通貨ウォンが円よりもはるかに安いことが大きな要因だ。
 もっとも、いずれ「弱いドル」の時代が到来する。企業幹部へのある調査では、25年までドルが基軸通貨であり続けると答えた人は18%。それでも嘆くことはない。ドルの凋落でアメリカ人の生活は豊かになるかもしれないのだから。」
アラスカ州のデナリ国立公園ではマッキンリー山への登山者からあらかじめ200㌦を徴収する手法を採用。コロラド州は、レクリエーション活動に課税し、救助費用に充てている。」
「12万5000年前の間氷期、極地の気温は現在より3〜5度暖かく、世界の平均海面は約6.6㍍高かった。」

ヒラリー・クリントンヘンリー・キッシンジャー

「政府が抱える難問の1つとは、緊急課題と重要課題を見極め、緊急課題のせいで重要課題をおろそかにしないことだ。」

「ヘンリーの発言に付け加えるとすれば、緊急課題と重要課題を見極めるとともに、今は緊急でも重用でもない問題が来年や再来年にはそうなることもあり得る以上、長期的傾向にも目を向けなれければならない。」

「今日の世界では、現地を訪問することが必要とされるということ。直ちに連絡を取り合える今の時代、わざわざ飛行機に乗って現地で会談しなくてもいいじゃないかと思うかもしれない。でも現実には、むしろ直接対談することへの欲求が高まっているように感じる。」
「言うまでもなく、各国はそれぞれの国益に基づいて判断を下すものだ。とはいえ相互関係が発展すれば、別の視点から国益を判断するよう促し、より大きな共通点を探ることが可能になる。会談相手がこちらを個人的に理解し、親しみを感じていれば、見解の一致点も見つけやすくなる。
 だからこそ、私はかつてヘンリーがしたように、膨大な時間を費やしてそうした関係を築こうとしている。指導者や国家の間に十分な信頼関係があれば、誤解を防げる。自国にとってそれほど重要でない問題で、相手に歩み寄ることも容易になる。」

「実際は、慌てて結果を求めずに、次のために相手の理解を得ることこそ最良の結果という場合もある」

「現政権が一刻も早く戦争を終わらせたいと考えていることに、私は疑問の余地がない。そう考えない理由などあり得ないからだ。」

バレリー・ジャレット(大統領補佐官)

「彼にしてみれば、ホワイトハウスを抜け出して古い書店にぶらっと入ったり、街で出会った人たちと会話を交わしたりしたいのだが。そういう面で生活が変わったこと、おそらくは永久に変わってしまったことを受け入れるには時間がかかるし、彼はまだそれに慣れてない。」

ジェフ・ベゾスAmazon開業者)

「―不況をよそに、アマゾンの快進撃がつづいている。
 小売業の基本に従ってきただけだ。良い商品をより安く、より確実に、より便利な形で、より早く顧客の元に届ける」
「第1に顧客を最優先に考え、そこから逆算して何ができるかを考える。そのために必要な技術を開発する。
 第2に、私たちは開拓者だ。二番煎じはごめんだ。未踏の小道に足を踏み入れてこそ、意味がある。分け入った場所が行き止まりのこともあるが、大きな道に出て掘り出し物を見つける場合もある。
 第3に、長期的な視野に立つ努力を惜しまない。これこそ他の企業にないアマゾンの特徴の1つだ。ビジネスの世界では本当の意味で長期的視点に立つ企業は少ない。アマゾンは重要なことは時間をかけて行なってきた。」
キンドルは好例だ。市場に出てから2年たつが、構想に1年、準備に3年を費やした。」
「電子ブックはアマゾンにとって単なるビジネス以上の意味がある。私たちはこの分野を広める使命感に燃えている。キンドルの存在はもはやアマゾンの枠を超えている。」

世界はなぜ崩壊しなかったのか

「第1の要因は、大国間の平和だ。
 平和は、ビジネスや投資、貿易を行うための安定した基盤をつくり出す。冷戦が終わって欧米間型の貿易とビジネスの世界に加わる国が増えるにつれて、世界規模の1つの経済が出現し、すべての人がその一員になった。」
「第2の要因は、70年代にインフレを抑えこむことに成功したことだ。」
「第3の要因は、テクノロジーが発展して世界の結びつきが強まったこと。今やグローバル化とは、世界の国々がほかの国に物を売ることにとどまらない。企業は世界中から原料や部品を調達し、人々は世界中の人と協力し学び合い、情報は全世界に広まるようになった。」
「世界の人々は、こうした恩恵を手放すまいと思っている。民族紛争や「労働者の楽園」などというイデオロギーの怪物の手に落ちて、それを失うつもりはない。そういうことはすべて経験済みだ。それがづいう結末をもたらすかも知り尽くしている。」

「戦争とは複数の国の衝突によって年間100人以上の試写を出すもの」と定義するとしたら、アメリカによる03年のイラク侵攻以来、戦争は行われていない。主要工業国同士の戦争は第二次世界大戦が最後だ。」
内戦など小規模なゲリラ戦や暴動、テロなどの衝突はミューラーが「戦争の名残」と呼ぶもの

ベルナール・クシュネル(フランス外相、「国境なき医師団」共同創設者)

「文化の多様性を基準の1つとして高く掲げ、それより下位のものとして、人権の普遍性に疑問を投げ掛ける人もいる。そんな時代に、人権をどこまで認めるかについて細かくこだわったり、伝統的とされる価値と比較してないがしろにしたりしてはならない。
「すべての人間は生まれながらにして自由であり、かつ尊厳と権利とについて平等である」。世界人権宣言がはっきりと定める、この本来の方向を目指していこう。」
→この意見に同意するわけじゃなくて、考える甲斐はあるなと思ったので引用。

BRICs以外の新興国はどうか。ゴールドマン・サックスでは次に有望な11カ国(イラン、インドネシア、エジプト、韓国、トルコ、ナイジェリア、バングラデシュ、パキスタン、フィリピン、ベトナム、メキシコ)を「ネクスト11(N11)と呼んでいる。その多くは、今回の危機から予想を上回る立ち直りを見せた。」
「実際09年のG20首脳会議前に中国人民銀行中央銀行)の周小川総裁が行った提言は、近年で最も興味深いものの1つだった。ドルではなくIMFのSDR(特別引き出し権)を世界の新基軸通貨にするべきだというのだ。以来、私はこの提案についていろいろ考えさせられた。
 もし世界が、ドルやユーロや人民元などの主要通貨(ひょっとすると円も)の交換レートを管理する為替システムに移行したらどうなるのか。かつて世界の通貨の価値が金を基準に決められていたことを考えると、別の形の管理通貨制度も機能し得るかもしれない。
 新しい多極通貨制度は、世界の貿易や投資パターンの多様化を促す。ドル依存が引き起こした貯蓄と消費の世界的な不均衡の緩和するのにも役立つだろう。より豊かでより健全な世界経済が、そこから生まれるかもしれない。」
結核菌は古代エジプトのミイラからも検出され、今も毎日5000人の命を奪う。これは09年に発生した新型インフルエンザ(H1N1)によるこれまでの死者数よりも多い。そして今、ウイルスの自然な進化と人間の過失によって、結核菌は私たちの手に負えないほど強力になりつつある。」
「迅速かつ確固たる行動を取らなければ人類は結核が不治の病だった「抗生物質発明以前の時代」に逆戻りする可能性があると警告している。」
「当時、世界の関心はもっぱらプライマリーケア(1次治療)の改善に向いていた。生活な水と栄養素のある食事、それに基本的な診療所が身近にあれば感染拡大のリスクは小さいし、仮に感染が始まっても対処できる可能性が高いという考えからだ。」