- 作者: ロバート・キャパ,川添浩史,井上清一
- 出版社/メーカー: ダヴィッド社
- 発売日: 1980/01/01
- メディア: 単行本
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「戦争を知らない」私たちの世代は、彼(を含めた報道写真家)らの写真を見て、世界を知る。現実を知る。
この本は1947年に出版されたキャパ本人のエッセイで、WWⅡの従軍記となっています。
文章はとっても軽妙で、キャパの「人へと注ぐ視線にこもった愛」を感じさせます。たとえ
これは冒頭にも述べられていたんですけど、彼の写真は非常に有機的で、カメラのレンズっていう機械を通してなお、「人の心」「目」を感じられる作品だと。まさにそうだと思いました。
日常というか、1940年代のヨーロッパでの暮らしがどんなものなのかっていうのが綴られていて、あんまり「戦争」って捉えないで読んでいっても充分におもしろいです。お酒にのんだくれたり、キャンプ地ではポーカーに馳せ参じたりといった、兵士たちの生活はとってもユニーク。
あと電報もちゃんと届くし、パリとロンドン行ったり来たり…結構自由に往来できるんですね。
あとはピンキィっていうイギリスにいる女性との恋物語!2年越し…!
なんかね、最近の時代って本当に物語が進むの速いんだなって実感します。
何も考えないでたまに笑って(訳者の方のおかげかも)、そんなエッセイでした。
あと、キャパの撮った写真もいっぱい載っているのでそれを見ながら読むと「この場面の写真かー!」ってなる。
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WWⅡに関していえば連合国側には絶対的な正義(「人道」「救済」みたいな感じ)があったんだなと強く感じる。
勝ち負けというよりは、子どものしつけみたいな印象。