大人の迷子たち 第3回 - 岩崎俊一
「あかるい夜が
見失ったもの」夕暮れ。西の山に陽が沈む頃になると、豆粒ほどに見える家々に、ぽつりぽつりとあかりが灯る。そして、やがて訪れる闇に、そのまばらなあかりがぼんやりと浮かび上がる。
そのあかりに、小さな僕は心を奪われた。正確に言えば、あかりそのものではない。あかりの下にいる人を想い、そこに心をとらわれた。玄関のオレンジ色の灯りがどれだけあたたかいか。
イギリスにホームステイしてたとき、生活に慣れてきて友だちと外食する機会も増えた中で
どんなに夜遅くなっても、ちゃんと起きて「おかえり」と迎えてくれたホストファミリーのことが忘れられない。
「手の中にあるからこそ見えない、本当の幸福」文・山下敦史
アレクサンドル・デュマ・フィス著『椿姫』
- 作者: アレクサンドルデュマ・フィス,Alexandre Dumas fils,西永良成
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/08/07
- メディア: 文庫
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「あたしのこころの支えになっているのは、熱に浮かされたようなこんな生活なの。」
彼女が求めたのはそれだけだったのだ。自分の手を取り、泣いてくれ、気の毒に思ってくれる、ただそれだけの男。それだけで彼女の心をすべて手にできたのに、すでに持っていたのに、いつしかアルマンはただの男のように嫉妬し、詮索し、彼女が惜しみなく与えてくれたものにも気づかず、欲しい欲しいと叫んで手を伸ばしたあげく、すべてを粉々に砕いてしまう。
『椿姫』は悲恋には違いないが、心を本当に満たすものについて、あるいは見落としてしまいがちな今そこにある幸せに気づかせてくれる物語だった。
洗濯機
「近年の注目機能として、乾燥にこれまでの温風ヒーターではなく、熱交換式のヒートポンプを使った機種が登場している。これはいわば乾燥にエアコンの除湿機能を使ったもので、ヒーター式に比べ低い温度の風で乾かすため生地の痛みや縮みが少なく、水蒸気を凝結させるために必要だった冷却しも使わずにすむという方式だ。」