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日常のあれこれ

デッドライン仕事術 - 吉越浩一郎

デッドライン仕事術 (祥伝社新書)

デッドライン仕事術 (祥伝社新書)

「現実には、「時間がない」と言うわりに、すぐに片付く仕事にもなかなか手を着けず、先送りにしてダラダラと働く姿が目につく。「足りない」はずの時間を、湯水のように惜しみなく使っているのだ。〜足りないのは「時間」ではなく「スピード」である。」
「人間は基本的に「怠け者」だから、時間がいくらでもあると思うと、面倒なことはついつい後回しにしてしまう。」「スピーディに仕事をしていれば、「これはダメ」という結果もすぐに出るから、それだけ早くリカバリー作業に取りかかることができる。」

①毎日、「お尻の時間」を決めて仕事をする。(ダラダラ残業禁止)
②すべての仕事に「締切日」を入れる

「ホワイトカラーの生産性を上げようと思ったら、まずは各自の仕事の進捗状況を「可視化」することで、問題を顕在化させることだ。誰が流れを堰き止めているのかを明らかにしなければ、全体の作業を効率化することはできない。」
「中断した仕事は再開してすぐに集中できるわけではないから、奪われるのは喋っていた時間だけではない。」「図書館のような静けさが得られる個室では、本当に仕事の効率が上がるものだ。私は若い頃に⑥年間ほどドイツや香港で働いていたのだが、向こうでは入社したばかりの平社員でも個室が与えられたので、その効用を肌で実感している。」
「相手とのコミュニケーションの内容を記録に残すことが大事なのだ。5W1Hが残っていれば、あとで何かモメ事が起きたときに責任の所在が明確になる。」
「おそらく、そこでは「絶対に間違いのない意思決定」が求められているに違いない。100%の正解を見つけようと思ったら、慎重に様子を見たくなるのも当然だ。というより、永遠に意思決定を下せないだろう。企業の活動である以上、その意思決定は何らかのリターンを求めるものであって、リターンには必ず一定のリスクがつきまとう。リスクをゼロにすることなど、絶対にできない。」
「川があったら飛び込め」
時間は貯金、アフターファイブは天引きされている。
「書類を時系列でファイリングして、「今日やるべきこと」を明確にする」「全体では気の遠くなるような量の仕事を抱えていても、「今日中にやるべきこと」だけを取り出せば、それほど大した量ではない。明日以降のことは考えず、とりあえず今日一日のことだけ集中すれば、意外に手際よく片付けられるものだ。」「大事なのは「今日一日をまっとうする」ということ。目の前にある一日をコツコツと積み重ねていった結果、振り返れば大きな山が築かれているのである。」

  • すべての仕事に「◯月◯日」までという締切日を入れる。/「(なる早」で「×月下旬頃」は禁句)
  • すべての仕事は「何を、誰が、いつまでに」を明確にする
  • デッドラインの基本は「明日」。どんどん前倒しにする
  • 仕事は発生した瞬間い取り組むことで、一番、効率が上がる。/「仕事というのは、それが発生したときが一番興味を持って取り組める。」

「数」を減らしていくか「重さ」を考えるか。
判断材料はすべて「現場」にある
情報を共有化することで、ある状況について全員が同じ認識を持てるような、「組織全体の判断力」を高めなくてはならない。
「情報はオープンに」「社内の「常識」レベルを高めれば、判断力も高まる」
「会議は、会社に利益をもたらす方法を検討するために開くものだ。円満な人間関係を作ったり、出席者の自尊心を満たしたりするために、忙しい時間を割いて集まっているわけではない。」
GEの最高経営責任者だったジャック・ウェルチが、「マネージャーはエッジを持たなければならない」と語ったことがある。
「本来は「どの意見を採用すれば会社が勝てるか」を議論しているはずなのに、「どうすれば意見の対立する相手に自分が勝てるか」を考えてしまう。他人の意見であっても、それを採用したことで会社が勝てば自分の勝利でもあるはずなのだが、多くの人はそれを「負け」だと思ってしまうのだ。」
「「会社のために」という目的の前では、社長の意見も平社員の意見も平等である。」
さん呼び運動
「自分の考えに固執しないよう努めていた。私とは異なる意見であっても、そのほうが会社のためになると思えば、あっさりとそちらを採用する。だから社員には、私は言うことをコロコロと変える人間だと思われていたかもしれない。」
「「撤退のルール」を決めておけば、迷わずチャレンジできる」
「どんなに複雑な糸も、ほどいてみれば単純な一本の糸にすぎない。」
「複雑な問題は小さくブレイクダウンする」
ワーク=ライフ?←本当にそう?
「私の場合、「ワーク」のために「ライフ」があるとは思っていない。大切なのはあくまでも私生活を充実させることであって、仕事はそのための手段だと割りきってきた。より豊かな私生活を送るためにお金を貯めるのが、その目的だ。だから、「ワーク」に使う時間は少なければ少ないほどいい。」
ワークには「定年」がある。(生涯現役でいられる芸術家などの仕事は別だが)だが、ライフは自分が死ぬまでずっと続くものだ。どちらが優先すべきかは一目瞭然では。
仕事の対極は「遊び」か「休み」か。
「仕事のできない人間ほど「いい人」を演じる」つまり、人間性の評価に甘えてしまう。
明確にマニュアル化できるノウハウは、形式知。マニュアル化できない、暗黙知
リーダーは常に下に向かって仕事をする。
上司は変えられないが、部下を変えることができる。
「「はい」「いいえ」「わかりません」「申し訳ありません」」
徹底したフォロワーシップから強いリーダーシップが生まれるというのは、逆説的で実に面白い。

①プロセスまで含めて「情報を共有化」することで、現場の判断力を上げる。
②会議は「話し合う場」ではなく、「決める場」/会議で取り上げるかどうか、といったことで悩まない。小さな案件もどんどん取り上げて、リーダーが即断即決していくべし。
みんなで話しあって出した意見は「責任の所在」が曖昧。みんながいい加減な思いつきで出したおざなりなアイディアのなかに適当な「落しどころ」を探り、何のインパクトもない凡庸なアイディアを採用することになるのがオチだ。
③問題提起ではなく、「こういう問題がありますが、こうすべきだと考えます」と最終的な結論までたどりついたものを、そのまま議事録に書けるような完成度でもってくる。
ブレインストーミングなどせずに、担当者に徹底して考えさせる。担当者は「結論」まで用意して、会議に諮る。
「好き嫌い」でものを論じがちな日本人
論理的案思考によって結論を導きだそうとせず、単に自分の「好き嫌い」に基づいて意見を言う傾向がある。
「あの仕事は自分がやった」という手応え。
④最初は週一日からはじめて、無理して多くのデッドラインをつけない。しかし、会議でデッドラインをつけた仕事は、徹底して守らせる。
部下にとって最高の褒美は、「上司が何も言わないこと」
⑤仕事は部下に任せて、デッドラインで管理する。部下の仕事の方向性のズレは、見逃しがちなので注意。
⑥危機には火消し→再発防止→横展開で対処する。

MBWA management by walking around 巡回による管理=常に現場の近くにいる。
美辞麗句の「経営戦略」に、会社を動かす力はない