「積極的に日々を楽しむ」気風が如実に現れるのが、夏だったと思います。
江戸の人々は、夏を活動的な季節ととらえていたようです。
じっと厚さに耐えるより、いろいろ動いて暑さを乗り越えようという発想ですね。
要は、江戸の人の精神には、「自分は江戸という町の中の、風景のひとつなんだ」という考え方があったように思います。
涼しさにしても、「自分が涼しいか」ではないんですね。「人が見て、涼し気な自分」でありたいということ。
だから、どんなに暑くても、「暑苦しく見える」という野暮を嫌ったんじゃないでしょうか。」