Bi-Bo-6

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日常のあれこれ

ケンタとジュンとカヨちゃんの国 - 大森立嗣監督

"ケンタとジュンとカヨちゃんの国"

出演
松田翔太高良健吾安藤サクラ



3人の持つものは「狂気」
じゃあ、3人の正気は、どこにある?


「ざっつ邦画☆☆☆」的なものを久々に見ました。
エログロナンセンス、、なのかな?
サブカルくさい。
そして「青春ロードムービー」らしい。
そっか、せいしゅんなんだー
「何歳でも青春だよ」みたいな格言というか明らかな迷言があるけれど、ね。


タイトル、ポスター、出演者…
どれからも想像できるとおり、アクがとても強い映画です。
好みは分かれるのかな?
映画は好きだし、
私は試写会に招待していただいたから(ありがとう!>桃子)観れたけど
たぶん自分からはなかなか観に行かないタイプの映画。


なかなかこういうの観ないからすっごいたのしい。


あとはものっっすごく主観的な分析です。
すごく主観的です。


★----


まず、女性がいない。
出てくるのはサクラさん演じるカヨちゃんくらい。あと無口なお母さんとかキャバとか。
カヨちゃんのエピソードがちょっと弱いな。
キャラクター的にはかなり育ってるはずなのに、彼女にだけ救いが用意されてないって感じた。
「ストレートに愛するけなげさ」で片付けていいのかな?
あれって、幸せなのかな?
さんざん傷つくこと言われて、でも好きなのかな?
率直に、あまり感情移入できるタイプじゃないなあと。


個人的に一番良かった、てか好きなのは、ケンタ(松田翔太)。
そしてどう見てもこの映画唯一の常識人。
私はやっぱり常識人に落ち着くね笑
逆に言えば彼にはアクがなかった。
暴力的なシーンは多かったけど、衝動的なだけで根っからの悪でもなかった。


高良健吾のジュンはセクシー担当。
モデル体型だし顔整ってるし、童顔であの髪型がやんちゃっぽい。
でも劇中ではセックスする相手は1人だけ、これもまた不思議。
うざいうざいの言い方が尋常じゃなかった。
ジュンは本気で嫌だったんだろうね。カヨちゃんがって意味じゃなくて、"めんどくさい女"が。
高良さんはフィッシュストーリーで見かけてすっっっごい好きになった。
なんかね、フィッシュのときはすごいどぎつい役だった。歌うまかった。
こっちの映画では「擬似弟」みたいな存在。仕草や「ケンタくん!」がやたらと甘えた。
ケンタに対してはすっごい甘えたなのに、カヨちゃんに対してすごい高圧的なのが笑えた。
「オトコ」の成分を固めた(早い話『都合のいいやつw』)のが彼みたいなタイプなのかな。
私が単純に声が高い男の人好きっていうフェチなだけだけど、(塚本高史とか)
彼も声が高いので見た目よりすっごく幼く見える。




3人それぞれ書いてみて、ジュンのパラグラフだけ異常に長いっていうのからわかるのは
やっぱりこの映画のカギはジュンにあるということ。
ケンタ(というかこれは松田翔太自身なのかもしれない)から
どうしても「いい人」というか「大人」のオーラが出ちゃってて、
ジュンがバカなことをしててもどこかこう「付き合ってやってる(=本心は違う)」感がにじみ出てた気がする。
お財布スるときとか。
それは松田さん自身のアイデンティティを感じられる空気感だし、
逆に高良さんの演技力の高さ(違和感のないバカを演じられる)でもある。

後半はさんざん「帰れ」って言ってたね。
でも、「バイクがあるじゃん」のケンタとジュンはすっごく良かった。
あそこだけすごい不思議なシーン。
なんだったんだろう、一番好きなシーン。



ででで、
なんと試写会後のトークショー松田翔太さんと高良健吾さんご本人がとうじょー


印象的だったのは
松田翔太
「ファッションで主張してる人が好き。」
「自分の中にある常識はぶち壊せ」
「2010年代」
「この映画がなんで作られたのか、って考えてみてほしい。」
高良健吾
「ワイドショーの1分間で好きとか嫌いとかみんな判断しちゃうでしょ。あれ微妙。」
「役に共感してるかしてないかっていうのは大事なことじゃない。」
「自由に受け取ってもらっていい。」
「お財布のシーンが、初めて役としてコミュニケーションとれた瞬間」
そんな感じです。


お二人とも学生の質問に真摯に応えてくださって、文字どおり「熱い気持ち」をたくさんいただいた。
やり取りを見てて相性がとっても良さそうだなって思いました。


応援してます。
おつかれさま>all!!