Bi-Bo-6

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日常のあれこれ

☆悲鳴をあげる身体 - 鷲田清一

悲鳴をあげる身体 (PHP新書)

悲鳴をあげる身体 (PHP新書)

「身体が夢みるということについては、わたしは以前に、刺青や化粧などの身体装飾について、それを皮膚がじぶん自身に接触する場所で生まれる「魂」が描き出す「抽象絵画」として、つまり皮膚のみる夢として解釈することを試みたことがある」


「そういう強迫観念の典型がおそらくは<わたし>という観念なのではないかと思う。つまり、じぶんの身体のすみずみまでじぶんのもの、じぶんの所有物でなければならないという観念、その意味で<わたし>によって遺漏なく監視される身体という観念である。ここでわたしたちは、カプセルのように密封された身体、身体が単体であるという観念から一度離れる必要があるのではないか。」
「わたしにとって身体とは、ときにわたしのもの、あるいはわたし自身であり、ときにほとんど無人称のものである。」