Bi-Bo-6

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日常のあれこれ

☆彼らの流儀 - 沢木耕太郎

彼らの流儀 (新潮文庫)

彼らの流儀 (新潮文庫)

「彼がバスに乗り込んだ時、席は二つ、三つ空いていたが、あえて座らなかった。座ったあとで、席を譲らなければならなくなるのがいやだったからだ。譲ることがいやなのではなかった。譲るべきかどうか悩まなくてはならないこと、席を立っても相手が素直に座ってくれずバツの悪い思いをすること、さらに自分が譲ることでその近辺に座ってるいる人たちに小さな罪悪感を覚えさせてしまうことがいやだったのだ」