Bi-Bo-6

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日常のあれこれ

☆海が聞こえる - 氷室冴子

海がきこえる (徳間文庫)

海がきこえる (徳間文庫)

「どうしてセンセイ方は、子どもじみたぼくの抗議を、
 (学校が決めたことなんだから)
 という大人びた、いつもの手で、やんわりと無視してくれなかったのだろうという自分勝手な怒り。
 どうして、ぼくはこんなふうに、とことんまで学校側の悪意につきあって、子どもっぽいことをするんだろういう、もっともな怒り。
 ぼくの逃げ場は、ぜんぜんなかった。
 センセイたちは、子どもは黙れと無視しなかった。説明するといっている。それは一見、とても理解のある態度にみえるけど、どこかがすごく、ずるいやり方の気がする。ずるいやり方だと思うんだけど、うまい反撃の方法がみつからなかった。」