Bi-Bo-6

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日常のあれこれ

「君や 僕にちょっと似ている」奈良美智 - 水田由紀

奈良の描いた絵を目にすると、まるで生きた少女を目の前にしたときのように、私たちの気持ちに波立ちが起こります。「彼女はいったい何を考えているんだろう?」そう思って、心の内を知りたくなるのです。だけどこどもだけに、その真相はわかりにくい。……おやつが気に入らなくて怒っているのか、自分と世界との間に違和感を感じているのか……少女の怒りは"謎"に満ちていて、それが私たちの想像力をくすぐります。そして、そのままずっと絵を眺めていると、自分の感情の扉がゆっくりと開いていくのがわかります。女の子の表情を媒介として、ジワジワ、自分の心模様があらわになっていくのです。

世界一、チャーミングな不機嫌