Bi-Bo-6

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記憶を記録 feat. 宇田川藍

'草間彌生 永遠の永遠の永遠' - 埼玉県立近代美術館

世界的な現代美術家として活躍する草間彌生の、最新の創作活動を紹介します。
半世紀以上にわたって、水玉や網の目の作品を作り続けてきた草間は、2009年から、驚異的な創作意欲を傾け、まったく新しい絵画の仕事に取り組みはじめました。それらは子どものように自由で楽しい想像力に溢れながら、人間の内面世界をえぐり出すような、これまでに見たこともない作品群となりました。この色彩豊かな新作と対照的なのが、50点からなる『愛はとこしえ』の連作です。草間が2004年から3年間で一気に描き上げたモノクロの線画作品は、無限に湧き出る連鎖的なイメージを、魔法のような筆使いで描き出したものです。さらに、初公開となる『南瓜』などの彫刻やインスタレーションも展示し、草間の分身としての創作世界を体感いただきます。
草間彌生という希有な才能をもった芸術家の、最先端の挑戦を、ぜひご確認ください。
    ―――http://www.asahi.com/kusama/

草間さんの作品との出会いは、六本木の森美術館の横にあるミュージアムショップだったように思う。たしか2年前くらい。
そのときはすっかり男性だと思っていて、「水玉がすごい男の人」くらいにしか感じていなかった。
wikipediaで調べたら、そもそもは女性であり、幼い頃から統合失調症と闘っていると記載されていて、「ギフテッド…!!!!」と思った。
祖母と「病それらを芸術に昇華できるって、ひとつのこたえなのかな」と話したことをおぼえてる。
あとから、様々なところにオブジェが展示されている人気の作家だと知り、
去年は青森県十和田市現代美術館にも訪問したので、「フィーチャーされるすごい芸術家なんだな」という印象に変化した。
そうしたら今年の六本木アートナイトでは、ヒルズアリーナにある草間オブジェには人だかりができていた。




それでもまだ、私にとっての草間さんは「ビビッドでちょっとかわいいからはやってるのかな」くらいの認識だったんだけど(すみません)
今日の'永遠の永遠の永遠'展に来ることで、彼女の作品のもっともっと深いところに触れることができたのが本当に良かったと思っています。
これである意味逆に「草間さんの作品って、カラフルでかわいいよね!」とシンプルに紹介できる気もする。


以下感想です。

  • カワイイ・ビビッドという理由で人気なのかな…
  • ある意味いま日本が推進してる「トーキョー・カワイイ」に通じるものがあるのかも
  • 使われた色を数えてみる。/ あか・くろ・あお・きいろ・みどり・ピンク・金・銀・オレンジ・紺 どの作品でもこれくらいの中から。
  • 原色づかいが憂鬱さと生命の深刻さをあらわしている
  • 幻覚が元で絵画を〜というエピソードが有名で、そこで見えたものが描かれているとは決して限らないけど、「写実的」な要素は強い。だからこそ目でみたときに、つくりものという違和感を感じにくいのかな。
  • 理科の細胞(きっとみんなが思ってる)
  • 花と虫や、生活用品など有機物無機物にへだてなくに目を描くことで「いきものにする」魔法
  • 「永遠の永遠の永遠」の詩で語られている「死」とは、精神と物質のどちらの比重が大きいのかな。

未来は私のもの ― 草間彌生
「今日の万物の気配」
「こだまを聞く」「芸術の盾」
「生きて生きていきたいと祈る」

  • 草間さんの詩は、文字通りの賛美歌という印象がつよい。とても宗教的だなとかんじる。
  • 1950年代ごろにはすでにシアトルやNYで大活躍していたらしい。ヒッピーたちと一緒にいろいろやっていて、和製ガガかなという印象も強いけど、もっと芸術・哲学・政治という分野で身体表現を核に活動していたそうです。
  • 2009年に文化功労賞を受賞したのがきっかけで、一気に著名になったの?


草間さんのバックグラウンドに持っている(であろう)憂鬱な気持ちそれらは
ある意味で私たちにも共感できる部分が多くあるのだと思う。
これが非常に'日本的な'共感であり、感情移入なのか、他の文化圏の人々にも共鳴する感覚なのかはわからないけれど。
(憂鬱な偉人は多いが)女性である彼女がそういうメッセージを発信し、
その上でなお奇才と称されるアウトプットを実現している、この現象がとてもユニークだと感じる。
彼女は「私ってなんて天才なんだろう」「天才は現れるときを知っている」と表現しているけれど、
自分と社会とのつながりかた・距離感に自分ならではのひとつの明確な答えを持ちたいと強く思っているかなと予想します。
そしてそれこそがまさに「気を病む」現象そのものなのかもしれないな、と。

歴史にのこる人を、今私たちは目の前にしているのだと。