Bi-Bo-6

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記憶を記録 feat. 宇田川藍

metropolitana Vol.94

おもいきり、泣こう

「一体、私たちが泣いている間、体の中にはどんな変化がもたらされているのだろうか。それは、私たちが活動してる間に働いている交感神経と、反対に睡眠など深いリラックス状態にあるときに働く副交換神経という、ふたつの自律神経に関係があるという。
「一般的にストレスを感じるのは、交感神経の緊張が非常に高まっている状態。夜眠るとそれが副交換神経に切り替わることで、体も脳も休まるんです。イライラや不安を感じていても、ひと晩寝て朝起きるとなんだかすっきりしているのは、副交換神経に切り替わることでバランスを取っているから。
「実は涙を運ぶ涙腺も、この副交換神経の支配下にあるんです。ひとたび泣いた状態になると、起きていながらにして脳の中が副交換神経に完全に切り替わってしまう。ストレスを解消しようとする行為を、起きながらにして行っているんですね。」」
「笑っているときも確かに共感脳は働きますが、涙ほど強くはない。"笑い"はどちらかというと、すっきりするというより元気にしてくれるものだと思います。脳にもたらす効果が少し違うんですね。」
「年を取ると涙もろくなると言いますよね。それはつまり、経験を積むことによって感情移入できる対象が広がるからなんです。あとはそのときの精神状態にもよります。」
「泣くなら心身ともにストレス状態にある夜や週末がおすすめ。薄暗い環境や、リラックス状態にあるときに泣きやすい」
「他人と価値観を共有してみることで、喜びや楽しさもその分増えますよね。さらに、そこに自分を投影してみることで、自分の考えていることや感じていることがよりクリアに浮かび上がってくる。」「自分では本当につらくて泣いている、と思っていても、涙が人に頼るための手段になってしまっている人もいます。それは、"私はもう何も考えたくない。だから、誰か代わりに考えて"と、泣くことで思考を放棄してしまっているのと同じことだと思います。自分がかわいそうで、誰かに助けて欲しいとアピールする甘えの涙。ネガティブな涙ですよね。そんな涙は、本人に何の進歩ももたらさないではないでしょうか」
「「泣けた=よかった」で終わってしまうのではなく、涙の理由を探ることが大切なのだ。自分が感動するものとは何だろう、流した涙の意味とは。涙をじっくり突き詰めていくと、これまでの自分の生き方や、今の自分がどうしてあるのかが見えてくる。」