Bi-Bo-6

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記憶を記録 feat. 宇田川藍

『マリアビートル』刊行記念対談 伊坂幸太郎×冲方丁

冲方「『マリアビートル』で一番面白いと思ったのは悪との対決です。それも、悪を悪の側から問うていくという構造が秀逸なんです。「なぜ、私は悪なのか」と悪自身が問う。宗教的なメタファーとしても読めるところにも共感しました。つまり、キリスト教仏教も「なぜ、お前は私を選択しないのか」と人間を誘惑するのが悪という存在なんです。『マリアビートル』はエンターテインメントであると同時に寓話的でもあるところが面白い。」
伊坂「お、正直そこまで考えてなかったぞ(笑)。ただ、善も悪もどちらも曖昧なものじゃないですか。悪だから何の疑いもなく悪いことをやるというのはずるいような気がするし、かといって、善の側から悪とは何か? を書くのでは説得力がない。俺たちは善だから、という顔で悪について語られてもシラケちゃいますよね。」

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冲方「そうそう、今回も視点の切り替えに「ハンコ」を使っていますよね。この「ハンコ」が効果的なんですよ。正直「やられたな」と。視点がどんどん移り変わって、しかもそれが相対的に影響を与えあっている構造の物語では、本当に効果的なんです。」

マリアビートル

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